>無門会とは
>光と風と雲
>無門会の歴史



無門会空手の全国大会 (2003年11月1日)

  
 日本空手道無門会が主催する全日本武道空手道選手権大会、第37回全国大会が神奈県立武道館で開催されます。全国の支部から強豪の選手が無門会空手独特の試合方法で勝ち抜いていきます。一般の空手は攻撃技が主体で攻撃技が相手に効果的に当たった方が勝利し、最高に効果的に当たった選手が優勝する試合方法ですが、無門会空手の全国大会の特長は受け技、受即攻技、カウンターといった武道空手道最高の技術を育成するために〔勝ち負け無しで時間内に選手が考えている最高の技を出し切る〕戦いをする大会です。「勝ち負けの大会」をすると激しい空手の突き・蹴りが優先し、「攻撃技」の10倍以上マスターすることが難しい「受け技、受即攻技、カウンター」の技が育たないのです。36回の歴史(以前は春と秋の1年に2回の大会開催)を重ねることによって激しい攻撃技の育成と同時に高度な「受け技、受即攻技、カウンター」が育成され、10代、20代の攻撃技が一番強くなる若者中心の空手が、そうした若者がなかなか勝てない全国大会になっています。5年、10年と「受け技、受即攻技、カウンター」を磨いて来た30代、40代が全国大会のトップクラスの中心になっているのは「力やスピード」だけの空手では勝てない世界があるということを無門会空手は証明しているのです。他の空手のチャンピオンは30歳を過ぎると急に動きが悪くなり、伸び盛りの10代、20代の切れ味の良い若者に惨めな敗北か同点引き分けにされてしまうのがほとんどです。10年以上磨きあげた技が、技が深く、高くないばかりに衰えれば敗北になる惨めさは「一体何のために汗水ながして修行」したのか疑問をもってしまいます。

 無門会空手は絶対そういう年齢が30歳、40歳になって駄目になるような、年齢を重ねれば駄目になるような空手の技であってはならないと考え、厳しい修行の中から自分自らの空手を完成させると同時に、大会という誰でもが均等に試せる競技方法から「誰でも努力すれば完成できる空手の大会」=「理想の空手」を築いて毎年、日本中の有段者、有級者、新人を集め全国大会を開催しているのです。

「K−1」「プライド」をみても技が深くないので年齢を重ねた選手は若い選手に速い攻撃についていけなくなり、次々と引退を余儀なくされてしまいます。大工や職人の世界、一般の会社でも若者の力やスピード性も大切にしますが、それだけでは仕事が完成できません。積み重ねた経験、知恵、無駄のない動き、思考、経験があって大きな建物、製品が完成します。30代、40代、50代、60代になってもできる技が深く、レベルが高く、誰でもできる魅力的な空手でなくてはならないのです。勿論10代、20代も喜んでできる空手でなくてはなりません。

高度なトップクラスの戦い 
無門会空手ベスト5は第36回全国大会の優勝の江口慶貞六段(33)、準優勝伊藤秀敏五段(34)、第3位真田英生五段(42)、第4位下澤 猛五段(40)、第5位の古川恭司五段(38)と30代、40代が中心です。こうした選手は一撃必殺、一撃必倒の攻撃技のみならず、高度な「受け技、受即攻技、カウンター」があるので10代、20代の攻撃技しかマスターしていない選手は長年修行した30代、40代の選手が築いた分厚い壁をなかなか破ることができません。現在全国に多くの天才的な選手、逸材の選手が虎視眈々とトップの座を狙っています。若者の激しい攻撃技とそれを迎え撃つ熟練した技術との熾烈な戦いをするのが全国大会です。「攻撃」が入らない、攻撃ができない…、隙がない…、攻撃すると逆にやられる…そうした戦いは静的な中に極限の動が潜んだ非常に緊迫した戦いとなります 。
Copyright MUMONKAI All Rights Reserved.